建築士というとなかなかハードルの高い資格ではありますが、実は実務経験が無くても建築士試験は受けられます。
平成30年12月の本会議で建築士法の一部が改正されていて実務経験がなくても建築士試験を受験できるようになっているのです。「建築士法の一部を改正する法律案」
その背景には建築士の高齢化や不足問題があり、受験資格の緩和によって建築士の人数を増やすために改正されました。
ですので、まず建築士試験に合格しそれから実務経験を積むことで免許登録ができるようになったのです。
一級建築士の割合は何と65%が50代以上となっていて、30代以下は10%台しかいません。ただでさえ少子高齢化の日本においては、このままですと確実に一級建築士の不足が起きえる事態です。
さすがの国もこのままではマズいと思ったのか改正に着手したんですね~そもそも2005年に起きた耐震偽装問題が起点となって、建築士の受験資格が難しくなった背景があります。
改正は2020年の3月(令和2年の試験)から施行されていて下記資格のハードルが下がりました。(詳しくは下記URLから)
・一級建築士
・二級建築士
・木造建築士
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/content/001314965.pdf
国土交通省HPより
実務経験が無くても受験資格が得られるのは大きいですね!試験だけ合格しておけば従来の実務をされている方が多いと思うので、より免許登録はちかくなります。
場合によっては在学中に試験に合格することができ、建築事務所等に就職してその実務経験が付加されるわけですから最短で建築士の免許登録が可能になるという事ですね
改正前は実務経験ありきの受験資格でしたので、大幅な緩和によって建築士への道が開けたといっても過言ではありませんね。
改正によって近年の建築士の受験者数もあがるのではないでしょうか?
建築設計事務所等を営んでいる事業様にとっても大変メリットのある改正だと思います。業界問わず事業承継や人員不足は否めないところがある中、後進の育成にも拍車がかかりそうな感じです。